ラム酒と名前を聞いたことはあっても、詳しくは知らないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、ラム酒とは何か、その歴史やアルコール度数について、また黒糖焼酎との違いなどをご紹介していきます。
ラム酒とは
ラム酒とは何かと言うと、サトウキビを原料に作られている蒸留酒の事で、ロックで飲んだりカクテルの材料としてもよく使用されています。
作り方としてはサトウキビの絞り汁や絞り汁から取った糖蜜などを発酵させてから蒸留して、最後に樽で熟成させたら完成です。
味はサトウキビを原料としているのでまろやかで甘みがある為お酒の中では飲みやすい部類に入ります。
飲む以外にもアイスクリームにかけたり、お菓子の香り付けなど幅広く使用されています。
ラム酒の歴史
ラム酒がどのように生まれたのか諸説は色々あります。
その中でも有名なのは17世紀にカリブ海のバルバドス島に移り住んだイギリス人によって作られたという説と、16世紀始め頃にプエルトリコにやってきたスペイン人の冒険家達が蒸留技術を持っていてサトウキビで開発したと言う説があります。
日本では1830年頃に小笠原諸島ですでに飲まれています。
当時小笠原に住んでいた欧米系の定住者が捕鯨船でやってくる人たちと取引をしてラム酒を入手していました。
その後小笠原でもサトウキビの栽培が始まると住民がサトウキビを蒸留してラム酒を作り飲むようになりました。
ラム酒のアルコール度数
ラム酒のアルコール度数はどれ位あるかというと、40~75パーセントまで幅広くあります。
しかし一般的に飲まれているのはせいぜい40~50パーセント程度のものがほとんどで、それらもそのままストレートで飲むというよりはたいていカクテルなど何かで割るので実際飲む時の度数はそれよりかなり低くなります。
他のお酒と比べてもビールが5、日本酒が15、焼酎でも25パーセントなのでラム酒の40という数字はかなり高いです。
その為ラム酒は蒸留酒の中では甘く飲みやすいですが酔いやすいので注意が必要です。
ラム酒と黒糖焼酎の違い
ラム酒も黒糖焼酎も共にサトウキビを原料として使っていますが、違いは何なのでしょうか。
ラム酒は、サトウキビを砂糖に精製する時に出来るモラセスという黒褐色で粘度の高い液体や絞り汁も合わせて使用します。
黒糖焼酎は、米麹と黒砂糖を使用して作ります。
ラム酒は米麹は一切使いません。
他にもラム酒は香り付けとしてバニラなど様々な物を使うこともありますが、黒糖焼酎は基本的に水以外のものは加えていません。
こうした原材料の違いが二つの大きな違いです。